コンポストトイレを作ってみた!

上から見たコンポストトイレ

こんにちは。てもきちです!
今回は、自給自足に欠かせないものの一つ、コンポストトイレについて書きます。

作ろうと思ったきっかけ

あるとき読んでいた畑関係の本に、尿や糞を肥料として活用することについて書いてありました。
尿は作物に必要なリンなどの栄養素が豊富で液肥として利用でき、糞は発酵させることで堆肥となり、良質な土壌改良剤になると。

ということは!

畑から穫れた作物を食べ、排出された便を肥料として作物を育てる。そしてその作物を食べ、排出された便を肥料として作物を育てる。そしてその作物を…(無限ループ)

めちゃくちゃ自給自足じゃん!!

そのことに気付いた僕は早速、大小できる座れるタイプと、男性の小用のタイプのトイレを作りました。
初めて作った割にはいい感じにできました。笑
作ったのは1年以上前ですので、作り方だけではなく、使用感やよりよい活用方法などもお伝えします。
ぜひとも参考にしていただけたらと思います。
今回は、大のトイレのことを書いたら長くなったので、小のトイレは別の記事で書くことにします。

コンポストトイレとは

まず、

そもそもコンポストトイレって何?
それっておいしいの?

って方もいますよね。笑
そんな方のために、コンポストトイレについて少し説明しますね。

コンポストトイレとは、水を使わないで排便ができるトイレです。
バイオトイレという名前で販売されているものもあります。

う〇ちをした後、便槽の中のう〇ちにおがくずや土をかけます。そうすることでニオイを抑えます。
その後、トイレの中でう〇ちが発酵して何か月か後に堆肥化するというものです。
尿はう〇ちと分けて別のタンクに溜めます。肥料に使わない場合は、土にそのまま流す方法もあります。

水や電気がなくても使用できるので、災害時や現場仕事でも活躍しています。
上手く運用すればニオイもなく、畑に利用できる堆肥や肥料が手に入るという、自給自足には最高のアイテムなのです。

コンポストトイレを作るための調査&考察

どんなコンポストトイレを作ろうかな…と考えながらネット検索をしていたところ、こんなトイレに出会ってしまいました!
生態系を育む。ヒトから窒素を回収する。「Koyassy(コヤッシー)灰エンドモデル」完成! | ダイナミックラボ (sonohen.life)

す…すごい…!
コンポストトイレは、一般的には便器の中で便を発酵させて堆肥化させるものですが、そうでないトイレでスタイリッシュ!
見た目がスタイリッシュなだけでなく名前も秀逸。「コヤッシー 灰エンドモデル」だなんて!
灰を使うだけに灰エンド…。完敗。笑

このテンダーさんの作ったトイレは、便槽内でう〇ちに灰をまぶして、便槽では溜めておくだけ。
便槽が満タンになったら発酵させる場所に移し、そこで発酵させる運用としているようです。

どうやらコンポストトイレ内の小さな便槽では、発酵するためには量が少なく、温度が上がらないようです。
市販のコンポストトイレは、電気で発熱させるものや、発酵させる量を確保するために便槽が大きなものが多いみたいです。

僕は、電気を使わず持ち運べるコンポストトイレを作りたかったので、小さい便槽で済むこの方式を採用することにしました。
ただ、僕には3Dプリンターはないので、身近にある材料でシンプルなものを作ることとしました。
(このトイレは中で堆肥化しないので、厳密にはコンポストトイレとは言えないみたいですが、結果的に堆肥となるし、「トイレ」ではわかりにくいので、ここではコンポストトイレと言うことにします。)

私のコンポストトイレ

コンポストトイレ全体の写真

ジャジャーン!!
これが僕が作ったコンポストトイレです。なかなか素敵でしょ。笑

え?これでは良さがわからない?

安心してください、はいてますよ。これからちゃんと説明します。

まずは外の箱の部分ですが、青い部分は合板、便器部分はパイン材の板を便器の形に加工して作りました。
便器の形は、ジグソーややすりでせっせと加工したのでちゃんとした楕円形になっておらず、がたがたです。笑

形やサイズ感、中の構造は、モーリーさんのブログを参考にしました。
コンポストトイレ自作の方法 | ecoばか実験室 (ecobaka.com)
モーリーさんはコンポストトイレを製品化されていて、ブログやYouTubeの動画は非常に参考になりました。

構造

構造としては、尿とう〇ちを排便時に分けるようにしました。
というのも、大小を分けることでニオイをかなり抑えられるらしいからです。

上から見たコンポストトイレ

大小分離器(セパレーター)

尿を受ける白いものは、100円ショップのちりとりを加工しました。
この汚いのがそれです。笑

尿分離器

尿がタンクに落ちるよう、ちりとりに穴を開けて、シリコン製の漏斗を取り付けました。接着剤で付けましたがうまく貼りつかず、布テープで補強したため見た目は汚くなりました。笑

ちりとりを使う方法は、このブログを参考にしました。
災害にも強い「コンポストトイレ」のつくりかた!めざせオフグリッドな暮らし | セイカの暮らし便り (seyca.net)
このブログでは、じょうろを使っています。
実は私もじょうろを使って試作しましたが、サイズが合わず、結果としてちりとりを使うことにしました。

ただ、じょうろから路線変更してちりとりを使うことにしたものの、このちりとりを設置するのには苦労しました。
前後の位置、高さを考えて設置をしないと、用を足す際にこぼれてしまうからです。

いろいろと思案した結果、上部の裏側にちりとりを支える部分を付けました。
ビスを最後まで締めずに動くようにすることで、上部を取り付けてからも、穴からちりとりを固定することができます。

トイレ上部の裏側

また、ペール缶をタンクに密接して置くことで、ちりとりの端がペール缶に引っ掛かるため、上部を開けても落ちなくなりました。

コンポストトイレの中にある便槽と尿分離器

尿タンク、大便槽

ちりとりの下に青い灯油用のタンク(10L)を設置し、そこで尿を溜めます。

コンポストトイレの中に置いた便槽とタンク

ちりとりからタンクへは、ホースで尿を入れようと考えていましたが、尿が溜まったらタンクを取り出す必要があるので、取り出しやすさを考え、漏斗でうけることにしました。
タンクには漏斗の先を差し込むために、上部に穴を開けてあります。
この方法だとトイレ内に尿があふれる可能性があるので、水を流して実験して無事に動くか確かめました。

う〇ちを受ける部分は、20Lのペール缶を使用し、その中にもみがらを入れました。

もみがらにした理由は、日本の主食である米の副産物として大量に生み出されるからです。
もみがらは毎年大量に出る一方、多くが活用されずに廃棄されているとのことなので、少しでも活用の道が開けるといいなと思い、選びました。
まだ僕1人の活用では本当にわずかなんですけどね。笑

コンポストトイレの運用について

途中でも言いましたが、このトイレは尿とう〇ちを分けています。
そのため、尿は液肥として使用できます。う〇ちは堆肥化させる場所に1年積んでおけば、良質な堆肥となるようです。う〇ちは大腸菌が心配ですが、調べたところ、1年堆肥化させれば大丈夫であろうという結論に至りました。
残念ながら、何をもとにその結論に至ったかは忘れました。
大腸菌が死滅すること(コンポストトイレの安全な運用)について、知っている人がいたら教えてください。

使用した感想

使用してみて、いくつか思うことやトラブルがありました。

座る位置に慣れが必要

尿とう〇ちを分離させるために、座る位置を気を付ける必要がありました。前に座りすぎるとちりとりにう〇ちが当たってしまうからです。ちりとりを丸く削ってあるので、慣れれば大丈夫でした。

もみがらではにおいを防げない

初めての使用後、もみがらをかけましたが、においを防ぐことができず部屋中に充満しました。笑
蓋をしても、時すでに遅し…でした笑
おがくずを使用している人がいたので、もみがらでもいけると思ったんですけどね…。

3回ほど使用したのですが、我ながらこれはまずいと思い、中身を除外後、押し入れに封印してあります。堆肥化させるのによい場所がなかったのも理由の1つです。中身を除外したので、もちろん今ではにおいはありません。笑

ちなみに、土を使うと全くにおいはないそうです。

トイレットペーパーは便器の中に入れられない

トイレットペーパーを使用している人が多いと思いますが、トイレットペーパーは自然には分解しにくいので、別でごみ箱や袋に入れる必要があります。
お尻を拭いたものなので、扱いに気を遣いました。

便槽やタンクがいっぱいになったら捨てに行く必要がある

水洗トイレではないので、当然ですが、便槽やタンクがいっぱいになったら外に捨てに行く必要があります。
特に、尿タンクはセンサーがあるわけではないので、溢れないよう気を付ける必要があります。
たびたびチェックしたり、なるべく大きめのタンクにしたり、どのくらいでいっぱいになるのか把握しておくなど、工夫が必要です。

それでもメリットは多い!

いままでの感想では、不便さが先立っているように思えますが、メリットの方が大きいと感じています。

  • 水を使わない
  • 下水道の接続や浄化槽を入れる必要がなくなる(=生活費を減らせる)
  • 液肥を手に入れられる
  • 良質の堆肥を得られる
  • 液肥、堆肥として利用することで、窒素を無駄にすることなく有効に循環できる

下水道への接続や浄化槽の設置は費用がかかりますし、それが不要となるならどこでもトイレが利用可能となります。

また、液肥や堆肥として利用することで、畑で作物を育てる栄養となり、食べ物として自分たちの栄養にすることができます。
食糧生産の肥料を自給できるため、コンポストトイレは自給自足には欠かせない要素だと感じています。

次作の自作に向けて

実際に作り、使ってみて、より良いものを作れる気がしたので、次作に向けて僕の希望を書いておきます。

自然素材で作りたい

今回は初めての自作なので、とりあえず自宅にあったありあわせの材料でつくりました。次作は、合板ではなく無垢のスギやヒノキ(しかも国産)を使用して作りたいです。
水に強い木材ならヒバがいいみたいですが、なるべく近隣にある材料で作りたいです。

欲を言えば、脱プラスチックのために尿分離器やタンクもプラスチック製でないものを使用したいです。現状では、よい材料が思いつかないのでプラスチック製のものを使用しています。

葉っぱでお尻を拭きたい

トイレットペーパーではなく、お尻を拭くのに適した葉っぱを使いたいです。
葉っぱなら、う〇ちと一緒にペール缶に入れても自然に分解されるからです。

葉っぱについては、「糞土師」の伊沢さんの著書にどの葉っぱが適しているのか書いてあるので、かなり参考になります。
理想は、トイレの周りに適した葉の茂る植物を植えておいて、トイレに入る前に数枚ちぎって用を足すことです。

水を使い手で洗う方法もありますが、水を使わないトイレなので、現時点では葉っぱがベストかなと思います。

まとめ

僕のコンポストトイレはいかかだったでしょうか。

身近にある材料で作ることができますので、興味がある方はぜひ作ってみてください。

一度でも使ってみると、今まで考えたこともなかったことに気付けます。
においを抑えるにはどうしたらよいか考えたり、においを抑えるにはどうしたらよいか考えたり、においを抑えるにはどうしたらよいか考えたりします。笑

お尻を拭く方法についても、トイレットペーパーではなく、より自然に還るものはないか考え、本を読むなどして調べました。
みなさんも新しい発見があると思いますので、楽しみながら作り、使ってみてください。

なお、大の方はにおいと堆肥化させる場所の問題で使用を中止していますが、男性の小用のトイレは1年以上稼働しています。
そのトイレについても、別の記事で書きますので、楽しみにしていてくださいね~。

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